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盆供儀

提供: 新纂浄土宗大辞典

ぼんくぎ/盆供儀

盂蘭盆うらぼん供養儀軌。その法要次第を示したもの。盂蘭盆法要自体を示す場合には盆供、盂蘭盆供という。盆供儀元照がんじょうが編纂した『蘭盆献供儀』(続蔵七四)を基本とする。元照が孤山智円(九七六—一〇二二)の『蘭盆礼讃文』等を基にして儀軌として編纂したもので、盂蘭盆法要の基本となる書である。日本においては黄檗おうばく宗の戒山慧堅(一六四九—一七〇四)が元禄二年(一六八九)『盂蘭盆献供儀幷縁起』を出版。浄土宗では必夢が同一一年に『諸回向宝鑑』一に「盆供儀」(抄本)を記載し、宝洲ほうじゅうは享保一九年(一七三四)『浄業課誦付録』の「盂蘭盆献供儀略」(抄本)で「広くは霊芝(元照)の盆供儀の如し」(一五オ)と示した。現在の浄土宗盂蘭盆会はこの「盂蘭盆献供儀略」に基づいて行われる。


【資料】『縁山蘭盆献供行儀』文久三年(一八六三)


【執筆者:大澤亮我】