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無量義経

提供: 新纂浄土宗大辞典

むりょうぎきょう/無量義経

一巻。蕭斉・建元三年(四八一)、曇摩伽陀耶舎の訳出とされ、徳行品・説法品・十功徳品の三品から成る。説法品には如来無量説法実相の一法より生ずることを説き、さらに『法華経』序品に「大乗経の無量義、教菩薩法、仏所護念と名づくるを説きたもう」(正蔵九・二中)と、『法華経』の説示に先立って『無量義経』が説示されたことを示唆する文があることから、古来、法華三部経開経として扱われた。しかし、近年では中国撰述の疑いが指摘されている。


【所収】正蔵九


【参考】荻原雲来『荻原雲来文集』(山喜房仏書林、一九七二)、横超慧日『法華思想の研究』(平楽寺書店、一九七一)


【参照項目】➡開経・結経


【執筆者:木村周誠】