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浄土宗本派

提供: 新纂浄土宗大辞典

じょうどしゅうほんぱ/浄土宗本派

かつて知恩院浄土宗から分立した際の宗派名。本派浄土宗ともいう。昭和二〇年(一九四五)一月に知恩院八二世となった望月信亨が、戦後まもなく、知恩院法然祖廟を中心とする一宗一元運動を提唱した。知恩院は運動に賛同する門末寺院を率いて、同二二年一二月、浄土宗から離脱して本派浄土宗(のちに浄土宗本派と改む)を創立した。望月没後、八三世岸信宏に運動が引き継がれたが、浄土宗は分裂状態となり、合同を望む声が次第に強くなった。約一〇年にわたって交渉を重ねた結果、法然上人七五〇年遠忌の同三六年一月ついに合同の議が成立し、同年三月には知恩院遠忌法要を合同で執行した。翌年三月合同の手続きが完了して、知恩院宗務庁を開設した。


【参考】高橋良和『分裂十五年 けわしかった浄土宗合同への道』(中外日報社、一九六三)


【執筆者:宇高良哲】