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浄土三部経如法経次第

提供: 新纂浄土宗大辞典

じょうどさんぶきょうにょほうきょうしだい/浄土三部経如法経次第

法然撰。本書を所収する『漢語灯録』三の目録には、本書を「如法書写法則」とも題している。『四十八巻伝』一〇によると、元久元年(一二〇四)は、後白河法皇の一三回忌で、その年、大和入道見仏が、夢に法皇のお告げを受け、その夢のお告げについて法然と相談し、「浄土三部経」を如法に書写する法式を行って、法皇の供養をすることになった。その次第を示したのが本書である。この記事を信用するならば、本書の成立は元久元年以前になる。内容は、書写する際の紙の植樹の法式を説く「御料紙事」から始まり、「堂荘厳事」「前方便七箇日事」「入道次第」「写経七箇日事」「奉納次第」などである。諸経典を書写供養する如法経自体は、法然以前から存する。本書は、それらを参考にして作成されたものと考えられる。


【所収】聖典六、昭法全


【参照項目】➡如法経


【執筆者:角野玄樹】