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撒餅撒銭

提供: 新纂浄土宗大辞典

さんぺいさんせん/撒餅撒銭

上棟式等で餅と小銭を撒くこと。散銭散餅ともいう。上棟式仏教儀礼後に、工匠儀礼として曳綱の儀・槌打の儀につづいて撒餅撒銭を行うことがある。この儀式は、災禍がないようにと願うものであったが、次第に転化して祝意を表す意味で撒くようになった。江戸時代には、祝い事があると餅を撒いて祝う風習があり、建前(棟上)の祝いに撒餅まきもちが付き物となった。撒餅は同寸法の紅白小餅を一組とする。撒銭は金銭・銀銭を一組として、その中央の穴に紐を通す。近年は五円硬貨等を用いている。節分会にも豆をはじめ餅と福銭を撒くことがある。


【参考】『典故考証現行実例雑祭式典範』(第一書房、一九八六)


【参照項目】➡節分上棟式


【執筆者:西城宗隆】