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摩訶阿弥陀経衷論

提供: 新纂浄土宗大辞典

まかあみだきょうちゅうろん/摩訶阿弥陀経衷論

一巻。『仏説摩訶阿弥陀経衷論』ともいう。王耕心著。王耕心は清末の居士。『無量寿経』の注釈書。序文(一九〇四)によれば、清の魏源が、現存する五種の『無量寿経』訳本を用いて編纂した『摩訶阿弥陀経』を耕心の父蔭福が二四章に整え、それに耕心が六篇の論述をほどこしたもの。蔭福の記(一八七三)では、明末の袾宏しゅこう以来、『阿弥陀経』の偏重により、『無量寿経』が寺院の日課に使用されなくなったことを浄土教の遺憾な点と見ている。また、王蔭福は魏源の編纂を至当なものとしながら、経典名の重複を避けるため、『無量寿経』を『仏説摩訶阿弥陀経』にしたという。清末浄土思想における『無量寿経』を重視する傾向が示されている。


【所収】続蔵二二


【執筆者:陳継東】