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成実随翁

提供: 新纂浄土宗大辞典

なるみずいおう/成実随翁

明治一四年(一八八一)三月一二日—昭和二九年(一九五四)四月二日。円蓮社融誉順阿。大本山光明寺一〇七世。福井県丹生郡大虫村(現・越前市)の高原九右衛門の三男繁として生まれ、現在の敦賀市阿曽の安養寺吉水翁誉について得度し、随翁と改名した。明治三〇年(一八九七)に上京、浄土宗学第一教校浄土宗大学で学び、同三六年に伝通院において宗戒両脈相承した。翌年には帰郷し、現在の敦賀市葉原の増福寺に晋住、同四五年には同市立石の海安寺へ転住した。大正四年(一九一五)になると鎌倉称名寺に入山し、成実光闇の法嗣となり改姓する。今泉山静養所を設置し貧困・精神病者救護活動を行うとともに、保護司として青少年の更生事業にも尽力した。昭和二四年(一九四九)に鎌倉光明寺住職を拝命。世寿七四歳。


【執筆者:江島尚俊】