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善峯寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

よしみねでら/善峯寺

京都市西京区大原野小塩町。山号西山にしやま天台宗寺院。国の天然記念物「遊龍ゆうりゅうの松」で知られる西国三十三ヶ所の第二〇番札所。長元二年(一〇二九)、源算の開創。翌年、後一条天皇の勅願により、洛東鷲尾寺の本尊千手観音像を迎えた。ついで観性、慈円住持となり、源頼朝や後鳥羽天皇の庇護を受けて大いに発展した。建保元年(一二一三)、西山派祖証空が四世を継承して念仏の法門を宣揚したことからこの流れを西山派という。承久の乱の際、道覚親王をはじめ道玄、慈道、尊円らの法親王が、相次いで争乱を回避して中尾蓮華院を御所とした。これが西山御所である。当時、五二もの僧房があったという。証空の滅後、孫弟子にあたる示導が北尾往生院に住して、根本山義をとなえた。


【資料】『元亨釈書』一四、『翼賛』五一、『山城名勝志』六


【執筆者:伊藤正順】