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共命鳥

提供: 新纂浄土宗大辞典

ぐみょうちょう/共命鳥

鳥の名前。命命鳥などともいわれ、耆婆耆婆ぎばぎばなどと音写される。対応する梵語は一定しないが、Ⓢjīvaṃjīvakaが一般的である。共命鳥については、きじの一種で実在の鳥とも、一身二頭の空想上の鳥ともいわれる。『阿弥陀経』には「共命之鳥」とあり、共命鳥があらわれる。これについて、現存の『阿弥陀経』梵本には対応語を見出せないが、鳩摩羅什の見た梵本には対応語があったことが予想される。また、鳩摩羅什の想像した「共命之鳥」は一身二頭の鳥であったことが指摘されている。


【参考】畝部俊英「『阿弥陀経』における『共命之鳥』について」(『香川孝雄博士古稀記念論集 仏教学浄土学研究』永田文昌堂、二〇〇一)


【執筆者:石田一裕】