浄土宗全書を検索する
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| 巻_頁段行 | 本文 |
|---|---|
| Z15_0167A01: | 此凡夫の未敷蓮を開かしむるを以て。己が三昧とし |
| Z15_0167A02: | 給へり。故に左の手に未敷蓮を持し。右の手にて開 |
| Z15_0167A03: | く勢を爲り。理趣經の觀音段の祕印は卽ち此開花葉 |
| Z15_0167A04: | の勢を結び顯すなり。善導大師の釋に。大悲菩薩入ル二 |
| Z15_0167A05: | 開華三昧ニ一と云へるも。暗に此密義に契へり。最不思 |
| Z15_0167A06: | 議なり。畢竟尅して論ずるに。成佛と云は唯これ此 |
| Z15_0167A07: | 未敷蓮を開く義なり。此娑婆にても。彼未敷蓮だに |
| Z15_0167A08: | 開れば。大悟發明と云ふものにして則ち成佛なり。 |
| Z15_0167A09: | 圓覺經に。心華發明[シテ]照ス二十方刹ヲ一と云ひ。黃檗の傳心 |
| Z15_0167A10: | 法要に心華頓ニ發テ悟ル二佛祖ノ之機ヲ一と云へる是なり。煩惱 |
| Z15_0167A11: | 深厚の凡夫は。此心華容易く開けがたき故に。佛力 |
| Z15_0167A12: | を賴て淨土に往生し。彌陀觀音の開示に依て忽ちに |
| Z15_0167A13: | 是を開くなり。成佛し畢りて衆生を度すると云も別 |
| Z15_0167A14: | の義に非ず。彼開蓮華の大慈悲より。種種の法を說 |
| Z15_0167A15: | て所化の衆生の未敷蓮を開くなり。爾れば乃ち因よ |
| Z15_0167A16: | り果に至り。果より因に向ふに。皆此蓮華三昧に非 |
| Z15_0167A17: | ることなし。彌陀は菩提門を主りて。大凡そ上諸佛 |
| Z15_0167B01: | より下衆生に至るまで。菩提を成ずることは皆彌陀 |
| Z15_0167B02: | 歸すにることも職として此由なり。一代諸經華嚴法 |
| Z15_0167B03: | 華より密部諸儀軌に至るまで。多くは皆往生極樂の |
| Z15_0167B04: | 事を說るも荆溪の曰諸經所讃多在彌陀。亦此故なり。然れば則ち蓮華 |
| Z15_0167B05: | の義たるや。甚深廣大にして其涯際を知りがたき者 |
| Z15_0167B06: | なり。靑龍軌には彌陀を稱して蓮華藏と云へり。密 |
| Z15_0167B07: | 部諸經軌に彌陀觀音を以て蓮華部とし。觀音を蓮華 |
| Z15_0167B08: | 王とも。蓮華眼とも。蓮華手とも。蓮華尊とも。執 |
| Z15_0167B09: | 蓮華とも。持蓮華者とも。普眼蓮華とも。蓮華金剛 |
| Z15_0167B10: | とも。蓮華明王とも。蓮華心如來とも云へり。淨土 |
| Z15_0167B11: | 論及び祕藏記に極樂を蓮華藏世界と云へり。三十七 |
| Z15_0167B12: | 尊出生義には彌陀の土を。大蓮華法藏世界と名けた |
| Z15_0167B13: | り。無量壽經には安樂國の七寶池中に。優鉢羅華。 |
| Z15_0167B14: | 鉢曇摩華。拘物頭華。分陀利華の四種の蓮華あるこ |
| Z15_0167B15: | とを說り。觀經の華座觀には二百五十由旬の大蓮華 |
| Z15_0167B16: | を說き。普觀の中には蓮華開合の觀想を說き。九品 |
| Z15_0167B17: | の中には紫金蓮の來迎と。寶池の蓮中に生ずるの相 |