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Z1430 即心念仏弾妄録細評 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0202A01: ことは。下にて云べし。又談義本○相違せり。此
Z14_0202A02: は。無識ゆへ。此方の云分を。得合點せられぬなり。佛
Z14_0202A03: や大菩薩と云は。非我所一レ能と。の玉ふ心を。出せり。
Z14_0202A04: 孤山などはなると云は。四明の。適時之巧。非我所一レ
Z14_0202A05: 能と。破し玉ふ。其二句の當りを。述べたるものなり。
Z14_0202A06: 拙衲が云ことには非ず。それゆへ分註に。我れはそれ
Z14_0202A07: は。ならぬと。仰せらるゝなり。此乃ち四明の意は
Z14_0202A08: 等と云置けり。人の言ばを。曾て得合點せられず。妄
Z14_0202A09: 難。次に然○誤れることなり。くどし。さてか
Z14_0202A10: く申てこそ。 くどし。適時之巧を佛や大菩薩の
Z14_0202A11: ことなりと云ては此下の文にも契はぬこと。 下の
Z14_0202A12: 文に。何と契はぬや。非我所一レ能と云。下の句に。能く
Z14_0202A13: かなひたり。前に云が如し。佛や大菩薩の此經疏に
Z14_0202A14: 記文を著述し玉ひ智者大師を宗とし玉ふなどゝ云こ
Z14_0202A15: と何ぞこれ有んや。此は。云に及ばぬことを云る。
Z14_0202A16: 文盲なり。左樣なことが。何として。有之べきや。故
Z14_0202A17: に佛や○云分なり。又くどし。事理の二觀のこと
Z14_0202B01: のみを。 二觀とばかり。云るゝこと。序の文意に。契
Z14_0202B02: はず。多談事相とあるは。觀門に對して云ば。事相。
Z14_0202B03: 法相のことなり。少示觀門の言ばにこそ。事理の二觀
Z14_0202B04: は。あるべけれ。また普霑緣種と云言ばも。事觀でば
Z14_0202B05: かり。霑すべき樣はなきことなり。稱名もあるべし。
Z14_0202B06: 禮拜。讃歎等もあるべし。何ぞ唯だ事理の二觀のこと
Z14_0202B07: のみと云や。 又上に於ては彼文の講釋にてなけれ
Z14_0202B08: ば。此より下の云分は。彼人は。とかく愚癡なるゆ
Z14_0202B09: へか。無理なることなりとも云て。かちをとれと云。
Z14_0202B10: 卑しき心か。人のかきたるものを。合點することが。
Z14_0202B11: 一向ならぬなり。此方の或問に。かきし意は。先づ上
Z14_0202B12: 下照應のことを。云るゝゆへ。一章一篇の講釋のやう
Z14_0202B13: に心得て。上下照應を以て。難ぜらるゝは。非なりと。
Z14_0202B14: 難じて置て。さて次に其上へと云て。端をあらため
Z14_0202B15: て。彼人の云分は。前後照應の云分も。甚だ譯もなき
Z14_0202B16: ことと難じたり。然れば。上下の文意が。相契ふと云
Z14_0202B17: ふ云分が。此方の意は。彼方の意と違へり。然るを。

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