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J2820 三縁山志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J19_0294A01: △能作生 一顆
J19_0294A02: うやうやしく案するにこの能作生の寶珠は密宗不共
J19_0294A03: の秘密寶珠にして八祖口授相承の大事なり遠くは
J19_0294A04: 『最勝王經』に造寶珠の義をあけ給ひちかくは野山
J19_0294A05: 大師の御遺告にそのあらましをあけられたりもろ
J19_0294A06: もろの香藥寶類をもつて舍利をつつみ秘密加持をな
J19_0294A07: して利益を生せしむ秘義更問これ内心自性の萬德本有法
J19_0294A08: 然として種種の作業羯磨を生せしむるの密標示なり
J19_0294A09: とそ『寶悉地陀羅尼經』にも此法事をとくといへと
J19_0294A10: こはおのれいささかの議あれはいままさしく御遺告
J19_0294A11: の文をもて本證となすへし又案するに當麻曼荼羅中
J19_0294A12: 臺の印は『文殊寶藏陀羅尼經』によりて廣博摩尼寶
J19_0294A13: 珠の印とさため中臺をは萬德自證灌頂の秘處と標す
J19_0294A14: しかれはこの護國殿にかかる秘珠を安置し給ふ事自
J19_0294A15: 宗本尊大悲深重不思議寶部の德に密合し自内證の三
J19_0294A16: 摩地を事にあらはすのみならすしかしなから鎭護國
J19_0294A17: 家の靈瑞にかなふと云へきものなり
J19_0294B18: 弘法大師入唐し靑龍寺惠果阿闍梨よりうけ給ひ入定
J19_0294B19: の節大和國云云
J19_0294B20:
J19_0294B21: 其形圓大如梨子色亦赤黄也此珠南都興正菩薩之
J19_0294B22: 護持則秘藏山州宇治興聖寺遇有所由傳來于此其
J19_0294B23: 由致詳東寺學頭僧正敬寶阿闍梨之證劵矣蓋聞能
J19_0294B24: 作生者即佛舍利而密家極秘甞高野大師從惠果阿
J19_0294B25: 闍梨傳來寶物也其造治之法雖一宗之徒知之人罕
J19_0294B26: 唯以東寺爲證驗之所又大師在世造立之珠密在名
J19_0294B27: 山或古刹僅不過四五顆後在古德似造者間亦傳於
J19_0294B28: 世間眞僞難辨尋窮其本應察正不耳斯珠興正菩薩
J19_0294B29: 護持而有東寺證劵則爲眞能作生更以無疑者也
J19_0294B30: 又記
J19_0294B31: 寬政甲寅冬遊東都寄寓三縁山山徒少長靡知不知
J19_0294B32: 時時惠然見臨貫主智堂大僧正亦辱弗鄙僧正者舊
J19_0294B33: 住持深川靈巖領徒弘宗既而辭職遊化四方最後隱
J19_0294B34: 驪山邊一鉢一侍者蕭然絶物會賢補佐某君覬覦道

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