浄土宗全書を検索する
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| 巻_頁段行 | 本文 | 
|---|---|
| J16_0397A01: | よくよく御念佛候て。佛の付屬にかなはせ給ふへ | 
| J16_0397A02: | し。又六方恒沙の諸佛舌をのへて。三千世界におほ | 
| J16_0397A03: | ひて。もはらただ彌陀の名號を唱へて往生すといふ | 
| J16_0397A04: | は。これ眞實也と證誠したまふなり。これ又念佛は | 
| J16_0397A05: | 彌陀の本願なるがゆへに。六方恒沙の諸佛。これを | 
| J16_0397A06: | 證誠し給ふ。餘の行は本願にあらさるがゆへに。六 | 
| J16_0397A07: | 方恒沙の諸佛。證誠したまはす。これにつけても。 | 
| J16_0397A08: | よくよく御念佛候て。彌陀の本願。釋迦の付屬。六 | 
| J16_0397A09: | 方の諸佛の護念をふかくかうふらせたまふへし。彌 | 
| J16_0397A10: | 陀の本願。釋迦の付屬。六方の諸佛の護念。一一に | 
| J16_0397A11: | むなしからす。このゆへに念佛の行は。諸行にすぐ | 
| J16_0397A12: | れたるなり。又善導和尚は彌陀の化身なり。淨土の | 
| J16_0397A13: | 祖師多しといへとも。ただ偏に善導による。往生の | 
| J16_0397A14: | 行多しといへとも。大にわかちて二とし給へり。一 | 
| J16_0397A15: | には專修。いはゆる念佛なり。二には雜修。いはゆ | 
| J16_0397A16: | る一切のもろもろの行なり。上にいふ所の定散等こ | 
| J16_0397A17: | れなり。往生禮讃云。若能如上。念念相續畢命爲 | 
| J16_0397B18: | 期者。十即十生。百即百生已上專修と雜行との得失 | 
| J16_0397B19: | なり。得といふは往生する事をう。いはく念佛する | 
| J16_0397B20: | ものは。十はすなはち十人なから往生し。百はすな | 
| J16_0397B21: | はち百人ながら往生すといふこれなり。失といふ | 
| J16_0397B22: | は。いはく。往生の益をうしなへるなり。雜行のも | 
| J16_0397B23: | のは。百人が中に。まれに一二人往生する事をえ | 
| J16_0397B24: | て。そのほかは生ぜず。千人が中に。まれに三五人 | 
| J16_0397B25: | むまれて。その餘はむまれず。專修のものは。みな | 
| J16_0397B26: | むまるる事をうるはなにのゆへぞ。阿彌陀佛の本願 | 
| J16_0397B27: | に。相應せるがゆへなり。釋迦如來のをしへに。隨 | 
| J16_0397B28: | 順せるがゆへ也。雜業のものは。むまるる事すくな | 
| J16_0397B29: | きはなにのゆへぞ。彌陀の本願にたがへるゆへな | 
| J16_0397B30: | り。釋迦のをしへにしたがはざるゆへなり。念佛し | 
| J16_0397B31: | て。淨土をもとむるものは。二尊の御心にふかくか | 
| J16_0397B32: | なへり。雜修をして。淨土をもとむるものは。二佛 | 
| J16_0397B33: | の御心にそむけり。善導和尚二行の得失を判ぜる | 
| J16_0397B34: | 事。これのみにあらす。觀經の疏と申ふみの中に。 |