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J1320 吉水遺誓諺論 忍澂 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0013A01: 吉水遺誓諺論
J09_0013A02:
J09_0013A03: 獅子谷蓮社沙門信阿彌陀佛忍澂述
J09_0013A04: 已に大意を明し畢第二に正く文を釋すべし凡そ一枚
J09_0013A05: 起請を講ずるには。聽聞の機を觀じて。五重の意を
J09_0013A06: 分別すべし。
J09_0013A07: 先初重には。淨土宗の安心起行此一紙に至極せり。
J09_0013A08: との玉へる奧書の意によりて。本文をさらさらと讀
J09_0013A09: 下して。文のままに義を談じ。安心を。やすらかに决
J09_0013A10: 定し。起行を。ねんごろに相續する樣に講すべし。
J09_0013A11: 勸化の詞は時宜によるべし。これは。初より大師を
J09_0013A12: 信じ奉つる正直の男女に對する時の講なり。ただ安
J09_0013A13: 心起行を勸めて。滅後の邪論に及ばざる。これ此重
J09_0013A14: の意なり
J09_0013A15: 第二重は。滅後の邪義を防がんが爲に所存を記し畢。
J09_0013A16: との玉へる奧書の意によりて。一編五段の大意を畧
J09_0013A17: 談し。段段ごとに。滅後の邪義を巧に防玉へる文章
J09_0013B18: の妙を講ずべし。勸化の廣畧は時宜によるべし。こ
J09_0013B19: れは御遺誡に起請文を加へ玉へる御意いかんと尋
J09_0013B20: ぬる。小黠人に對する時の講なり。委曲に文句を釋
J09_0013B21: せざる。これ此重の意なり。
J09_0013B22: 第三重は。また。滅後の邪義を防がんが爲。との玉
J09_0013B23: へる意によりて。文文句句を委曲に釋して。他人背
J09_0013B24: 徒を巧に防ぎ玉へる立言の妙を講ずべし。これは。
J09_0013B25: 滅後の邪義をいかが防ぎ玉へる文言やらんと。なを
J09_0013B26: 立入て尋る人に對する時の講なり。ただよく邪正を
J09_0013B27: 分ちて。邪を避て正を立る迄なり。いたく邪義を辨
J09_0013B28: ずるに及ばざるこれ此重の意なり。
J09_0013B29: 第四重は。念佛の行人。もし他宗の人に御遺誓を異
J09_0013B30: 解せられ。兼て安心起行を動亂せられて。願行相續
J09_0013B31: の稱名に疑を起し。信心うかれ居たらん人のために
J09_0013B32: は。段段ごとに。具さに他宗の疑難を擧て。一一に
J09_0013B33: 會通をまうけ。善導大師と圓光大師と兩祖一般の意
J09_0013B34: を演べて行者の信心を决定せしむべし。ただ疑難を

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