浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0013A01: | 吉水遺誓諺論 |
J09_0013A02: | |
J09_0013A03: | 獅子谷蓮社沙門信阿彌陀佛忍澂述 |
J09_0013A04: | 已に大意を明し畢第二に正く文を釋すべし凡そ一枚 |
J09_0013A05: | 起請を講ずるには。聽聞の機を觀じて。五重の意を |
J09_0013A06: | 分別すべし。 |
J09_0013A07: | 先初重には。淨土宗の安心起行此一紙に至極せり。 |
J09_0013A08: | との玉へる奧書の意によりて。本文をさらさらと讀 |
J09_0013A09: | 下して。文のままに義を談じ。安心を。やすらかに决 |
J09_0013A10: | 定し。起行を。ねんごろに相續する樣に講すべし。 |
J09_0013A11: | 勸化の詞は時宜によるべし。これは。初より大師を |
J09_0013A12: | 信じ奉つる正直の男女に對する時の講なり。ただ安 |
J09_0013A13: | 心起行を勸めて。滅後の邪論に及ばざる。これ此重 |
J09_0013A14: | の意なり |
J09_0013A15: | 第二重は。滅後の邪義を防がんが爲に所存を記し畢。 |
J09_0013A16: | との玉へる奧書の意によりて。一編五段の大意を畧 |
J09_0013A17: | 談し。段段ごとに。滅後の邪義を巧に防玉へる文章 |
J09_0013B18: | の妙を講ずべし。勸化の廣畧は時宜によるべし。こ |
J09_0013B19: | れは御遺誡に起請文を加へ玉へる御意いかんと尋 |
J09_0013B20: | ぬる。小黠人に對する時の講なり。委曲に文句を釋 |
J09_0013B21: | せざる。これ此重の意なり。 |
J09_0013B22: | 第三重は。また。滅後の邪義を防がんが爲。との玉 |
J09_0013B23: | へる意によりて。文文句句を委曲に釋して。他人背 |
J09_0013B24: | 徒を巧に防ぎ玉へる立言の妙を講ずべし。これは。 |
J09_0013B25: | 滅後の邪義をいかが防ぎ玉へる文言やらんと。なを |
J09_0013B26: | 立入て尋る人に對する時の講なり。ただよく邪正を |
J09_0013B27: | 分ちて。邪を避て正を立る迄なり。いたく邪義を辨 |
J09_0013B28: | ずるに及ばざるこれ此重の意なり。 |
J09_0013B29: | 第四重は。念佛の行人。もし他宗の人に御遺誓を異 |
J09_0013B30: | 解せられ。兼て安心起行を動亂せられて。願行相續 |
J09_0013B31: | の稱名に疑を起し。信心うかれ居たらん人のために |
J09_0013B32: | は。段段ごとに。具さに他宗の疑難を擧て。一一に |
J09_0013B33: | 會通をまうけ。善導大師と圓光大師と兩祖一般の意 |
J09_0013B34: | を演べて行者の信心を决定せしむべし。ただ疑難を |