ウィンドウを閉じる

Z0380 西要鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0131A01: これは。心ざしあさく。貪瞋ふかければ。いかで
Z08_0131A02: か往生をとげんと。ふつ(都)に思ひきりぬれども。
Z08_0131A03: ひとへに釋尊のお(を)しへにたのみをかけ。彌
Z08_0131A04: 陀の本願に身をまかせて。妄念のしげきをかへ
Z08_0131A05: りみず。願心のよはきをあやぶまず。た▲念佛の
Z08_0131A06: あしをいそがすにたとふ。
Z08_0131A07: げにもかひ〲しく。まほり給ひければ。こと(事)なく
Z08_0131A08: て。にしのきしにつきぬ。よろこびきはまりなし。
Z08_0131A09: これは。佛願のちから。往生あやまらざれば。極樂
Z08_0131A10: にうまれて。たのしみかぎりなきにたとふ。
Z08_0131A11: とこそ侍るめれ。(七七)このたとへの心は。我身のほ
Z08_0131A12: どをはかるには。妄念のこわ(强)さといひ。願心のよは
Z08_0131A13: さといひ。かた〲のぞみたえたれども。か〻るをも
Z08_0131A14: すてぬ本願と。きくたのもしさばかりにこそ。さては
Z08_0131A15: と思ひさだめたりとは見えたれ。(七八)さらにをの
Z08_0131A16: が心ざしのぶんを。かへりみよとはお(を)しへぬも
Z08_0131A17: のを。人ごとにまづわが心ねをさばくり見て。そのう
Z08_0131A18: へに。本願をたのまんずる事と思ひあへる。これ二河
Z08_0131A19: の釋のお(を)もむきには。事のほかにそむきたり。
Z08_0131A20: (七九)さればた▲こ〻ろざしのよはきにめをかけず。
Z08_0131B01: それにつけても。いよ〱佛願をたのみ。妄念のしげ
Z08_0131B02: きをかへりみず。ち(散)りみだ(亂)れても。つねに念
Z08_0131B03: 佛すべきなり。われよく。汝をまほると侍るが心やす
Z08_0131B04: ければ。ねがふ心ちは。さまでなくとも。た▲たのむ
Z08_0131B05: 心こそす〻みたけれ。(八〇)すでに十惡五逆の機。四
Z08_0131B06: 五寸の心ざし。心一念十念の行。行みな本願に
Z08_0131B07: のるにたれり。たれか。さすが。このほどらひにかなは
Z08_0131B08: ざらん。ゆめ〱わが身をふそく(不足)に思ひて。往生
Z08_0131B09: のみちにと▲こほるべからず。(八一)
Z08_0131B10: 諺註
Z08_0131B11: 西要とは西方の要義なり。例せば。出離の要義を
Z08_0131B12: 出要といひ。禪法の至要を禪要といふがごとし。
Z08_0131B13: ○般舟讚。西方要法未曾聞。已上慈恩大師は。
Z08_0131B14: 西方要決をあらはし給へり。
Z08_0131B15: ●(一)なが月とは。九月の事なり。奧義抄。九月は。
Z08_0131B16: 夜やう〱ながきゆゑに。よなが月といふをあやま
Z08_0131B17: れり。已上○淸凉寺とは。嵯峨の釋迦堂の事なり。おも

ウィンドウを閉じる