浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0068A01: | のれをのれが分をきはめて。往生の行をはげまさば。 |
Z08_0068A02: | 往生すべきなり。我よりも志もふかく。行業もたけた |
Z08_0068A03: | らんをみても。卑下すべからざず。我よりも志あさく。 |
Z08_0068A04: | 行業も少からんをみても。高慢すべからず。只分々の |
Z08_0068A05: | こ〻ろざしをはげまし。念佛を行ぜば。十卽十生の往 |
Z08_0068A06: | 益。更にうたがふべからず起請文。●(一〇一)一向あし |
Z08_0068A07: | きはあらず。●(一〇二)さうあるものをも。●(一〇三) |
Z08_0068A08: | よも。さうはあらじとなり。●(一〇四)記主上人ノ云ク。 |
Z08_0068A09: | 凡夫ノ所修ハ。不レ出二偏計ヲ一。偏計之心。何ソ成ン二往因ト一云云。 |
Z08_0068A10: | 念佛大意ニ云ク。いかに信力をいたすといふともがら |
Z08_0068A11: | も。造惡凡夫の身の信力にて。願を成就せんほどの |
Z08_0068A12: | 信力は。いかでか侍るべき。た▲一向念佛に。往生を |
Z08_0068A13: | 決定せんずればこそ。本願の不思議にては侍べけ |
Z08_0068A14: | れ。已上敬佛房ノ云ク。たとひ八萬の法門を通達せりと |
Z08_0068A15: | も。凡夫の位には猶あやまりあるべし。佛たすけ給へ |
Z08_0068A16: | と。おもふ事のみぞ大切なる。已上正源記ニ云ク。分齊ハ分 |
Z08_0068A17: | 段齊限也。已上班叔皮カ王命論ニ云ク。駑蹇之乘ハ。不レ騁セ二 |
Z08_0068A18: | 千里之塗ニ一。燕雀之疇。不レ奮ハ二六翮之用ヲ一。粢稅之材ハ。 |
Z08_0068A19: | 不レ荷二棟梁之任ヲ一。斗筲之子ハ。不レ秉トラ二帝王之重キヲ一。已上 |
Z08_0068A20: | ●(一〇五)うたがひあやうがるなり。●(一〇六)顯揚 |
Z08_0068B01: | 論ニ云ク。於テ二不思議ノ境ニ一强テ思議スレハ者。有二三ノ過失一。 |
Z08_0068B02: | 一ニハ得二心狂亂ノ過失ヲ一。二ニ生スル二非福ヲ一過失。三ニハ不ルレ |
Z08_0068B03: | 得レ善ヲ過失。如非ル二强思議ニ一者ハ。得ルヿ二三善果ヲ一。翻M(シテ)レ |
Z08_0068B04: | 此ニ可レ知ル已上出二廣淸凉傳ニ。傳通記ニ曰ク。若シ今凡夫。生スル二報 |
Z08_0068B05: | 土ニ一時。願力不ンハレ加セ不レ可レ生ス。故ニ別ニ以テ二佛願ヲ一爲二 |
Z08_0068B06: | 增上緣ト一。令三凡夫ノ行ヲM(シテ)成サ二報土ノ因ト一。譬ハ如下一渧ノ |
Z08_0068B07: | 水。依テ二龍力一成ルカ中大雨ト上也。已上●(一〇七)うたがひは |
Z08_0068B08: | なきなり。機と心と行とをならべてしらしむるなり。 |
Z08_0068B09: | ●(一〇八)大悲のこまやかなる本願なればなり。● |
Z08_0068B10: | (一〇九)五劫思惟の本願にある安心なれば。下機の |
Z08_0068B11: | 心をはかりて。あてがひ給ふなるべし。●(一一〇)機と |
Z08_0068B12: | 心と行との三がそろひてこそ。下機の得度もあるべ |
Z08_0068B13: | けれ。二がやすくして。一がかたくば。まことにかたわ |
Z08_0068B14: | なるべし。玉の巵に當なしとや申べき。○かたわとは。 |
Z08_0068B15: | 疵になる心なり。片輪と書なり。愚見抄●(一一一)善巧 |
Z08_0068B16: | は上卷に註せり。たくみなる方便の事なり。○さるて |
Z08_0068B17: | づ〻なるとは。さやうに無調法なる事があるべきか |
Z08_0068B18: | となり。閑居友にも。前に池をてづ〻げにほりてと |
Z08_0068B19: | 有。●(一一二)劉子ニ曰ク。尺蚓穿テレ堤ヲ。能ク漂シ二一邑ヲ一。 |
Z08_0068B20: | 寸烟泄テレ突ヲ。致ス二灰ヲ千室ニ一。已上これ水火の力にして |