浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
Z08_0042A01: | 勸誠の心見つべし。○わりなきは。前に註す。●(七三) |
Z08_0042A02: | 正見なるゆへ佛の御心にかなふなり。决疑鈔ニ云ク。 |
Z08_0042A03: | 本ヨリ自起惡造罪ノ凡夫。雖レ存スト二諸惡莫作之理ヲ一。而數〻 |
Z08_0042A04: | 忘數〻退ク深ク可シ二慚愧ス一。就テ二如ノレ是ノ機一。彌〻憑ミ二他力ノ本 |
Z08_0042A05: | 願ヲ一。就テ二如レ是機ニ一。彌〻信シ二自身ノ罪惡ヲ一。常ニ能ク念佛M(シテ)。 |
Z08_0042A06: | 期セハ二臨終ノ暮ニ一。卽チ現其人前ノ誓願不M(シテ)レ虛カラ。必ス坐ス二華 |
Z08_0042A07: | 臺ニ一也。已上●(七四)是は黑田聖人へつかはされし御書 |
Z08_0042A08: | の詞なり。世間に流布して上人の小消息といへり。● |
Z08_0042A09: | (七五)是も本願と因果とかねて勸誡の心あり。已造を |
Z08_0042A10: | 攝し未造を抑するなり。○是を前に引たる上人の御語 |
Z08_0042A11: | に引合らる〻が此抄の才覺なり。●(七六)本願の信 |
Z08_0042A12: | なり。●(七七)因果の信なり。●(七八)初の句なり。● |
Z08_0042A13: | (七九)後の句なり。●(八〇)一度諸佛にすてられた |
Z08_0042A14: | るを。たすけ給へばこそ超世の悲願とは申せ。かたじ |
Z08_0042A15: | けなき事なり。●(八一)大悲にあまえて心をゆるす |
Z08_0042A16: | は。醫者をたのみにして毒をくらはんがごとし。あや |
Z08_0042A17: | にくは。おもふやうになき義なり。右へとおもへば左 |
Z08_0042A18: | へなりて。心にかなはぬ事とぞ。俗にいふ氣の毒なる |
Z08_0042A19: | 心なり。○往生大要鈔ニ云ク。勸レハ二强ク信スル方ヲ一。起シ二於 |
Z08_0042A20: | 邪見ヲ一。誘レ不トレ令M(シテ)レ起サ二於邪見ヲ一。成ルカ二信心不一レ强カラ無キレ |
Z08_0042B01: | 術事なり。已上●(八二)かくの如くに心のひがみたる |
Z08_0042B02: | ものをば。佛もうとましくおぼしめすべし。○記主禪 |
Z08_0042B03: | 師ノ云ク。若シ起サハ二於テレ罪ニ無キノレ過カ之思ヲ一。縱ヒ雖𪜈二念 |
Z08_0042B04: | 佛スト一。不レ可二往生ス一。是レ邪見ナルカ故。已上ひが〱しきは。 |
Z08_0042B05: | 惡無過の僻見なり。●(八三)罪をつ〻しめといまし |
Z08_0042B06: | むるに付て。又因果になづむ事をいさむるなり。大過 |
Z08_0042B07: | 不及ともに偏見なり。つみをこと〲くやむること |
Z08_0042B08: | は。凡夫の分にてはならぬことなり。いかなる持戒の |
Z08_0042B09: | 人も。身口の罪は。麤强なればつ〻しむべし。意地の罪 |
Z08_0042B10: | は。微細なればのぞきがたし。すでに惱煩の根本ふか |
Z08_0042B11: | し。なんぞ罪業の枝末をた〻んや。安樂集ニ云ク。縱使 |
Z08_0042B12: | 一形造ルモレ惡ヲ。但能ク繫テレ意ヲ。專精ニ常ニ能ク念佛スレハ。一 |
Z08_0042B13: | 切ノ諸障自然ニ消除M(シテ)。定テ得ヲ二往生ヲ一云云。○風情過とは |
Z08_0042B14: | 子細過なり。歌の心の過たるをも。風情すぐるといふ |
Z08_0042B15: | なり。○當世の血氣の勇者は。や〻もすれば風情すぐ |
Z08_0042B16: | る事あり。他の機根をはからず。あながちに持戒をす |
Z08_0042B17: | すめ。法衣より念珠にいたるまで。ことさらに風流を |
Z08_0042B18: | つくろひ。是非をわかたず古風をあらため。威儀を |
Z08_0042B19: | ことやうにして。人の目をおどろかすものおほし。こ |
Z08_0042B20: | れは我執憍慢よりおこりて。異をあらはし。衆をま |