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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0036A01: り。○わく所とは。善人惡人のわかちなきなり。別の字
Z08_0036A02: なり。上人。十方衆生の願の中には。有智無智。有
Z08_0036A03: 罪無罪。善人惡人。持戒破戒。男子女人。乃至三寶滅盡
Z08_0036A04: の後の。百歲の間の衆生までももる〻事なし。●
Z08_0036A05: (二〇)法然上人。善人は善人ながら念佛し。惡人
Z08_0036A06: は惡人ながら念佛して。た▲うまれつきのま〻にて
Z08_0036A07: 念佛する人を。念佛にすけさ〻ぬとは申なり、さりな
Z08_0036A08: がらも。惡をあらためて。善人となりて念佛せん人は
Z08_0036A09: 佛の御心にもかなふべし念佛問答集。●(二一)是前の修行
Z08_0036A10: 者の詞をふみての返答なり。○ふるまひとは。日本記
Z08_0036A11: には威儀の字。行迹の字をよませたり。○さてはのて
Z08_0036A12: の字。淸濁兩義あるべし。○しるしとは。惡人往生が
Z08_0036A13: 超世のしるしなり。●(二二)いかなるものをもきらは
Z08_0036A14: ず。た▲願行のなきものを。きらふとなり。○此章。結前
Z08_0036A15: 生後の心みつべし。●(二三)簡の字なり。下の釋に有。
Z08_0036A16: きらふ心なり。●(二四)これ願なり。目の如し。●(二五)
Z08_0036A17: これ行なり。足の如し。○本願の文の心なり。●(二六)
Z08_0036A18: 法然上人。極樂のねがはしからず。念佛のまうさ
Z08_0036A19: れざらんばかりは。往生のさはりとなるべし。念佛に
Z08_0036A20: ものうき人は無量の寶をうしなふべき人なり。念佛
Z08_0036B01: にいさみある人は。無邊のさとりをひらくべき人な
Z08_0036B02: り。あひかまへて。願往生の心にて念佛を相續すべし
Z08_0036B03: 云云。次に引たる釋文にも。但使廻心多念佛とあり。願
Z08_0036B04: 行具足ならではうまれがたし。○記主上人。又
Z08_0036B05: スルレ𪜈調スレハ佛名者。往生直因ナリト
Z08_0036B06: 之輩若無ンハ安心。非本願念佛。何淨土。此
Z08_0036B07: 戒禁取見ナリ。故今文亦誡耳。散善義記第一當世も
Z08_0036B08: か〻るす〻めありときこゆ。ゆ〻しきひが事なり。●
Z08_0036B09: (二七)一切の機をえらばず。不廻心不念佛の人を。え
Z08_0036B10: らぶとの引證なり。●(二八)唐の代の高僧なり。是を
Z08_0036B11: 五會法師といふ。蓮社七祖の第四祖也。文殊の口授を
Z08_0036B12: うけて。一心に念佛し。又五會の念佛をす〻め。五會
Z08_0036B13: 法事讚二卷を著はし給へり。その事迹。高僧傳。往生傳
Z08_0036B14: につまびらかなり。佛祖統紀。長安五會法師法
Z08_0036B15: 善導後身ナリ云云。柳子厚南岳。代宗時。
Z08_0036B16: 法照爲國師已上△此八句は五會讚上卷にあり。般舟
Z08_0036B17: 三昧の讚也。選擇集にも如此引給へり。禪林寺靜遍僧都
Z08_0036B18: つねに此八句を誦じて。淨土宗の肝心。この文なりと
Z08_0036B19: 申されけるとなん。●(二九)此弘誓は。別して十八九
Z08_0036B20: 願なり。弘決。弘者廣也。誓者約也。已上●(三〇)

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