浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0036A01: | り。○わく所とは。善人惡人のわかちなきなり。別の字 |
Z08_0036A02: | なり。上人ノ云ク。十方衆生の願の中には。有智無智。有 |
Z08_0036A03: | 罪無罪。善人惡人。持戒破戒。男子女人。乃至三寶滅盡 |
Z08_0036A04: | の後の。百歲の間の衆生までももる〻事なし。● |
Z08_0036A05: | (二〇)法然上人ノ云ク。善人は善人ながら念佛し。惡人 |
Z08_0036A06: | は惡人ながら念佛して。た▲うまれつきのま〻にて |
Z08_0036A07: | 念佛する人を。念佛にすけさ〻ぬとは申なり、さりな |
Z08_0036A08: | がらも。惡をあらためて。善人となりて念佛せん人は |
Z08_0036A09: | 佛の御心にもかなふべし念佛問答集。●(二一)是前の修行 |
Z08_0036A10: | 者の詞をふみての返答なり。○ふるまひとは。日本記 |
Z08_0036A11: | には威儀の字。行迹の字をよませたり。○さてはのて |
Z08_0036A12: | の字。淸濁兩義あるべし。○しるしとは。惡人往生が |
Z08_0036A13: | 超世のしるしなり。●(二二)いかなるものをもきらは |
Z08_0036A14: | ず。た▲願行のなきものを。きらふとなり。○此章。結前 |
Z08_0036A15: | 生後の心みつべし。●(二三)簡の字なり。下の釋に有。 |
Z08_0036A16: | きらふ心なり。●(二四)これ願なり。目の如し。●(二五) |
Z08_0036A17: | これ行なり。足の如し。○本願の文の心なり。●(二六) |
Z08_0036A18: | 法然上人ノ云ク。極樂のねがはしからず。念佛のまうさ |
Z08_0036A19: | れざらんばかりは。往生のさはりとなるべし。念佛に |
Z08_0036A20: | ものうき人は無量の寶をうしなふべき人なり。念佛 |
Z08_0036B01: | にいさみある人は。無邊のさとりをひらくべき人な |
Z08_0036B02: | り。あひかまへて。願往生の心にて念佛を相續すべし |
Z08_0036B03: | 云云。次に引たる釋文にも。但使廻心多念佛とあり。願 |
Z08_0036B04: | 行具足ならではうまれがたし。○記主上人ノ云ク。又 |
Z08_0036B05: | 有乙計スル下設ヒ不レ𪜈調レ心ノ稱スレハ二佛名ヲ一者。往生ノ直因ナリト上 |
Z08_0036B06: | 之輩甲若無ンハ二安心一。非二本願ノ念佛ニ一。何カ生ン二淨土ニ一。此ハ |
Z08_0036B07: | 是レ戒禁取見ナリ。故ニ今文亦誡二斯ノ見一耳。散善義記第一當世も |
Z08_0036B08: | か〻るす〻めありときこゆ。ゆ〻しきひが事なり。● |
Z08_0036B09: | (二七)一切の機をえらばず。不廻心不念佛の人を。え |
Z08_0036B10: | らぶとの引證なり。●(二八)唐の代の高僧なり。是を |
Z08_0036B11: | 五會法師といふ。蓮社七祖の第四祖也。文殊の口授を |
Z08_0036B12: | うけて。一心に念佛し。又五會の念佛をす〻め。五會 |
Z08_0036B13: | 法事讚二卷を著はし給へり。その事迹。高僧傳。往生傳 |
Z08_0036B14: | につまびらかなり。佛祖統紀ニ云ク。長安ノ五會法師法 |
Z08_0036B15: | 照ハ善導ノ後身ナリ云云。柳子厚ノ南岳ノ碑ニ云ク。代宗ノ時。 |
Z08_0036B16: | 法照爲二國師ト一。已上△此八句は五會讚上卷にあり。般舟 |
Z08_0036B17: | 三昧の讚也。選擇集にも如レ此引給へり。禪林寺靜遍僧都 |
Z08_0036B18: | つねに此八句を誦じて。淨土宗の肝心。この文なりと |
Z08_0036B19: | 申されけるとなん。●(二九)此弘誓は。別して十八九ノ |
Z08_0036B20: | 願なり。弘決ニ云ク。弘ト者廣也。誓ト者約也。已上●(三〇) |