浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J18_0477A01: | 萬聲誓て怠ることなし元祿庚申七月四日彌陀經十萬卷 |
J18_0477A02: | の讀誦を誓約し中間十二年にして慶讃す即日又日課 |
J18_0477A03: | を加增して三萬遍となす正德二年江戸崎大念寺に出 |
J18_0477A04: | 世す享保四年の春又日課を增進して六萬遍となす同 |
J18_0477A05: | 五年夏水戸常福寺に移り奭に菩薩戒を弘む道俗受戒の者凡五百六 |
J18_0477A06: | 十餘同十一年夏又鎌倉光明寺に移る是に於て大に稱名 |
J18_0477A07: | 念佛の道を勸誘す朝野遠近の道俗來謁歸仰し或は十 |
J18_0477A08: | 念を受け或は日課を授かり十萬以還の緇素凡七萬八千六百有餘或は名號 |
J18_0477A09: | を請ひ血脈を願ふ者多く奇瑞感應を得たり是れ全く |
J18_0477A10: | 隱德實行の招く所なり和尚學寮以來自行の爲には日 |
J18_0477A11: | 課稱佛の外齋戒淸淨にして七日七夜の別時念佛を勤 |
J18_0477A12: | 修する事凡七十九度に及べりと云ふ利他不思議の益 |
J18_0477A13: | ある故なきにあらず同五年九月六日の夜夢定中に彌 |
J18_0477A14: | 陀尊影を拜し同十六年の夏智光淸海の二變相の合讃 |
J18_0477A15: | を講し衆に對し今年は西歸の年なり是れ終身の結講 |
J18_0477A16: | なりと告け而して日日臨終正念同生極樂の回願をな |
J18_0477A17: | せり同年秋八月不豫泉州專稱寺住上足鎭照を召し同 |
J18_0477B18: | 年十一月十八日より照公を上首として七日七夜の別 |
J18_0477B19: | 時念佛を開白し臨終の裝儀を行ひ晝夜六時五彩の幡 |
J18_0477B20: | 脚を採り一心に稱名するに些少の病苦なくまた枕に |
J18_0477B21: | 臥せす十二月十日より絶食床に就く同十六日未明沐 |
J18_0477B22: | 浴更衣直に道塲に入り幡脚を採り一心稱名唯聖迎を |
J18_0477B23: | 待つ暫時にして睡るか如く現の如くにして自ら言く |
J18_0477B24: | 護法善神左右に在て妙華を散し給ふ其美喩ふるに物 |
J18_0477B25: | なしと又云く虚空の中に寶鐸の音あり其聲微妙言以 |
J18_0477B26: | て宣ふへからず汝等聞かすやと侍者云く聞かすと乃 |
J18_0477B27: | ち自ら鈴を鳴し此音比較にあらずと同十七日夜寅刻 |
J18_0477B28: | 瞻病者を退け唯知事義春照公弟子及び弟子二人を侍せし |
J18_0477B29: | む時已に深更四壁閴寂たり侍者に命して云く時既に |
J18_0477B30: | 好し大漸正に近し汝等我を起坐せしめよと乃ち扶助 |
J18_0477B31: | 安坐せしむ又云く念持佛慈覺大師御作の尊像を捧け |
J18_0477B32: | 拜し易からしめよと侍者其言の如くす和尚端坐合掌 |
J18_0477B33: | 一心稱名三十遍許りにして禪定に入るか如く顏貌眠 |
J18_0477B34: | るに似て合掌不亂安坐不崩恬然として坐脱す臨終の |