浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0401A01: | しかば。武士をさし遣してせめられし時。忠綱勅に |
J16_0401A02: | 應して。建久三年十一月十五日。かの城〓にむかふ |
J16_0401A03: | に。まづ上人に參じて申樣。我等如きの罪人なりと |
J16_0401A04: | も。本願を賴て念佛せば。往生疑ひなき旨。日來御 |
J16_0401A05: | をしへを承て。ふかく其旨を存ずといへども。それ |
J16_0401A06: | は病の床に臥て。のどかに臨終せん時の事なり。武 |
J16_0401A07: | 士のならひ進退心にまかせざれは。山門の堂衆を追 |
J16_0401A08: | 罸のために。勅命によりて。只今八王子の城へ向ひ |
J16_0401A09: | 侍り。忠綱武勇の家に生れて。弓箭の道にたづさは |
J16_0401A10: | る。すすみては父祖の遺塵をうしなはず。しりぞき |
J16_0401A11: | ては子孫の後榮をのこさんがために。敵をふせき身 |
J16_0401A12: | をすては。惡心熾盛にして願念發起しがたし。もし |
J16_0401A13: | 今生のかりなるいはれをおもひ。往生のはげむべき |
J16_0401A14: | ことはりをわすれすは。かへりて敵のためにとりこ |
J16_0401A15: | にせられなん。ながく臆病の名をととめて。忽に譜 |
J16_0401A16: | 代の跡をうしなひつべし。いつれをすて。いづれ |
J16_0401A17: | をとるへしといふ事。愚意わきまへがたし。弓箭の |
J16_0401B18: | 家業をもすてず。往生の素意をもとくる道侍らは。 |
J16_0401B19: | 願くは御一言を承らんと申けれは。 |
J16_0401B20: | ●八王子ハ山王七社ノ内ニテ二宮ノ上ノ山腹三宮ト相並テ岸ノ上ニ鎭坐シ給ヘリ東鑑ニハ此ヲ金子山トイヘリ扶桑明月集云人皇第十代崇神天皇即位元年甲申近江國滋賀郡小比叡東山金大巖傍天降矣 |
J16_0401B21: | ●盛衰記九ニ堂衆ト申ハ學匠召仕ケル童部ノ法師 |
J16_0401B22: | ニ成タルヤ若ハ中間法師ナトニテ有ケルカ金剛壽 |
J16_0401B23: | 院ノ座主覺尋僧正御治山ノ時ヨリ三塔ニ結番シテ |
J16_0401B24: | 夏衆ト號シテ佛ニ華奉リシ輩ナリ近來行人トテ山 |
J16_0401B25: | 門ノ威ニ募リ切物寄物責ハタリ出擧借上入チラシ |
J16_0401B26: | テ德付公名付ナントシテ以外ニ過分ニ成大衆ヲモ |
J16_0401B27: | 事トモセス師主ノ命ヲ背加樣ニ度度ノ合戰ニ打勝 |
J16_0401B28: | テイトト我慢ノ鋒ヲソ研ケルト●獨步ハ獸名也 |
J16_0401B29: | 出銀州如師子頭尾虎豹文行有意氣故號 |
J16_0401B30: | 獨步大部補注又師子ハ獸ノ王ナレハ行トキニ諸獸威ニ |
J16_0401B31: | ヲソレテ迯カクル故ニ威ヲ振舞テイツモヒトリア |