浄土宗全書を検索する
AND検索：複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後２行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| J16_0287A01: | のころ。但馬宮雅成親王念佛往生に條條の不審をたてて。 |
| J16_0287A02: | 時の名譽ある先達に御尋ありけり。この法印その專 |
| J16_0287A03: | 一なり。かの請文に云。御念佛のあひだの御用心は。 |
| J16_0287A04: | 一切の功德善根の中に。念佛最上に候。十惡五逆な |
| J16_0287A05: | りといへども。罪障またくその障とならず。一稱一 |
| J16_0287A06: | 念のちから决定して往生せしむべきよし。眞實堅固 |
| J16_0287A07: | に御信受候へきなり。聊も猶豫の儀ゆめゆめ候へか |
| J16_0287A08: | らす。或は身の懈怠不淨にはばかり。或は心の散亂 |
| J16_0287A09: | 妄念にをそれて。往生極樂に不定のおもひをなすは。 |
| J16_0287A10: | 極たるひが事にて候。佛意にそむくべく候なり。日 |
| J16_0287A11: | 日の御所作更に不淨を憚思食べからす候。念佛の本 |
| J16_0287A12: | 意はただ常念を要とし候。行住坐臥時處諸縁を簡は |
| J16_0287A13: | ず候。但し毎月一日などは。殊御精進潔齋にて御念 |
| J16_0287A14: | 佛候へきなり。その外日日の御所作は。ただ御手水 |
| J16_0287A15: | ばかりにて候へき也已上取詮 |
| J16_0287A16: | ●雅成親王ハ後鳥羽院第二御子母修明門院順德院同母御弟也元久元年三月九日親王宣下承久三年七月廿四日但馬國ニ遷坐建 |
| J16_0287B17: | 長七年二月十日配所ニシテ薨逝 |
| J16_0287B18: | ●念佛往生ノ口傳相承トハ非秘密奧義之謂タダ |
| J16_0287B19: | 口ヅカラ面アタリ法義ヲ聞キ受ケラレタルヲ云上 |
| J16_0287B20: | 人在世ノ時親盛入道ニ仰セテ云聖覺法印又我義ヲ |
| J16_0287B21: | シレリ若我滅後ニ疑アラハ此人ニ問ベキナリ銘心抄 |
| J16_0287B22: | ト●伹馬宮ハ後鳥羽院ノ御子ニテ承久ノ亂ニ伹馬 |
| J16_0287B23: | ノ國ニウツサレタマヒヌ配所ノ御住居モノウキ |
| J16_0287B24: | ニツケテモ厭欣ノ御ココロフカカリケルニヤ偏ニ |
| J16_0287B25: | 佛道ニタヅネ入給フ續後撰ニ題シラズ雅成親王ウ |
| J16_0287B26: | ケカタキ身ノ酬ヒサヘ忘ラレテ猶サキノ世ゾ悲カ |
| J16_0287B27: | リケル玉葉集ニ百首御歌ノ中ニ尋ヨトヲシフル宿 |
| J16_0287B28: | ヲヨソニ見テ六ノ道ニハアシモヤスメズ●ソノ專 |
| J16_0287B29: | 一トハ諸人ヲ選取中ノ隨一ナルヲ云ナリ●請文ハ |
| J16_0287B30: | 返狀ヲ云薩戒記五云日野中納言送消息云仙洞小 |
| J16_0287B31: | 番乃至可令參勤給之由被仰下候也恐恐謹言即 |
| J16_0287B32: | 捧請文曰乃至自來五日晝夜可令參勤給之由 |
| J16_0287B33: | 謹奉畢云云東鑑ナドニ此類往往ナリ●十惡五逆 |