浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0196A01: | 中門のうちより。御淨履をたてまつりて。如法堂に |
J16_0196A02: | 入御。中門より御堂にいたるまで。莚道をしく。西 |
J16_0196A03: | の戸より。御經を入たてまつりて。正面の南の庇に |
J16_0196A04: | 安ず。御經衆南の簀子に候す。行智律師。御經をと |
J16_0196A05: | り出したてまつる。法皇うけとらせおはしまして。 |
J16_0196A06: | 長吏圓良法印に。わたしたまはす。このあひだ伽陁 |
J16_0196A07: | を誦す。御導師圓能法印于時法橋なり。説法ののち。中門 |
J16_0196A08: | のほかにして。御布施を給ふ。次に十天樂を奏す。 |
J16_0196A09: | さて法界房に。渡御ののち。宗明樂を奏し。伽阤を |
J16_0196A10: | 誦す。御導師又圓能法印なり。啓白下座の後。中堂 |
J16_0196A11: | に臨幸あり。 |
J16_0196A12: | ●長吏圓良ハ九條右大臣師輔公七代之後權大納言仲實卿之男寂塲房仁實座主入室弟子也保元二年補橫川長吏職●圓能法印ハ右中將通能朝臣息號尊勝院靑蓮院門跡之院室也●法界房ハ慈覺大師御在世ノ御房ナリ今橫川ノ食堂ノ邊ニ基趾尚存セリ |
J16_0196A13: | 畫圖 |
J16_0196A14: | ●首楞嚴院ハ橫川ヲ云ナリ●水飮ハ彼山ノ半腹西 |
J16_0196B15: | 坂口ニアリ今ノ人寄ナリ古ハ湯藥ヲ設テ此ニテ嶮 |
J16_0196B16: | 勞ヲ慰シケレハ呼テ水飮トイヘルトソ釋書皇慶傳サレ |
J16_0196B17: | ハ名ツケテ和勞堂トモイヒ又山中ノ僕童麓下ノ樵 |
J16_0196B18: | 兒等カ息ケレハ童堂トモ名ツケシトナリ往古ノ |
J16_0196B19: | 堂宇ハ構廣カリケルニヤ本尊觀音ヲ安シテ脱俗院ト |
J16_0196B20: | 號シタリサレハ水飮觀音銘トテ朝野群載ニ記在セ |
J16_0196B21: | リ委クハ地理ノ中ニ注ス●鳥居ノ岡ハ西塔ヨリ橫 |
J16_0196B22: | 川ヘカヨフ中路ナリ不二門ノ鳥居トテ慈覺大師所 |
J16_0196B23: | 立ノ鳥居アリ榜シテ願諸來向者皆入不二門首楞嚴 |
J16_0196B24: | 院ト書レタリ今唯鳥居ノミ現在シテ額ハナシ三寳 |
J16_0196B25: | 輔行記ニハ不二岡トモ名ツクトイヘリ慧心僧都山 |
J16_0196B26: | ノアナタニ彌陀ヲ拜セシモ此地ナリ因テ鳥居ヨリ |
J16_0196B27: | 西ノ峰ヲハ阿彌陀ノ峯ト云●四季講堂ハ村上天皇 |
J16_0196B28: | ノ御願慈慧大師ヲ開祖トス此處ニテ五部ノ大乘經 |
J16_0196B29: | ヲ四季ニ講讃シケレハ此名アリトソ今橫川ノ大師 |
J16_0196B30: | 堂トイフ即是ナリ山僧筆記寺院ノ中ニ注シヌ●如法堂 |
J16_0196B31: | ハ慈覺大師石墨艸筆ヲ以テ妙法華經ヲ書キ小塔 |