迎接曼荼羅拾穂鈔
提供: 新纂浄土宗大辞典
こうしょうまんだらしゅうすいしょう/迎接曼荼羅拾穂鈔
三巻。『悠高記』ともいう。貞極撰。元文五年(一七四〇)、『三十二相顕要鈔』を草した翌日の六月一八日から九月二三日にかけて、貞極が口述し、悠高が筆記したもの。二十五菩薩の迎接曼荼羅を解説したもので、二十五菩薩の由来等について説いたもの。本文は①迎接の大意を述ぶ、②曼荼羅権輿、③菩薩の立名を釈す、④欠釈有る由を決す、⑤菩薩の持物を論ず、⑥和讃の邪正を弁ず、⑦正しく入文解釈の七門からなる。正入文解釈は、列章・分科・正釈・結勧の四門からなり、正釈では二十五菩薩の一一について、聖号・和讃・持物の三門をたて、聖号の下に得名・身相や修法(七観音のみ)を説く。二十五菩薩の第一の観世音菩薩は上巻、第二~第八は中巻、第九~第二五と地蔵・龍樹の二比丘は下巻に収載されている。
【所収】『四休菴貞極全集』下
【執筆者:原口弘之】