はいしじりゅう/背師自立
師の教えに背いて自義を主張すること。『総系譜』下では幸西、行空、親鸞の三師とその門弟がことごとく「背師自立」(浄全一九・一一七)といわれ、法然の教説に背く義として一まとめにされている。この語自体は『総系譜』によるが、法然の門弟間では聖光が門弟の一部の説を「邪義なり」(聖典五・二四七)といって退けるなど、師に背く義について論じられている。
【資料】『総系譜』下
【参考】坪井俊映「法然門下における聖光上人の地位—本願念仏思想に関して—」(『仏教文化研究』三〇、一九八五)
【参照項目】➡邪義
【執筆者:郡嶋昭示】