聖光上人伝説の詞
提供: 新纂浄土宗大辞典
しょうこうしょうにんでんせつのことば/聖光上人伝説の詞
聖光が伝え聞いた法然の言葉。『昭法全』に三編が収録されており、すべて和文。其一は、法然が自身の称える念仏の功徳も他人の称える念仏の功徳も何も変わらないと述べたこと。其二は『授手印』から引いたもので、法然の目には三心・五念・四修が南無阿弥陀仏であると説く。其三は『徹選択集』から引いたもので、自身を三学の器ではないと自省する法然が、自らの心に相応する法門を求めた末に善導の教えと出会い、念仏の行者となったこと、そして日課六万遍、死期が近づいてからはさらにそれに一万遍を加えたことが説かれる。
【所収】聖典四、昭法全四五八~六一
【執筆者:石田一裕】