—延宝八年(一六八〇)八月六日。雄蓮社良猛。字あざなは伝随。奥州の人。天性聡明で幼少の頃に出家。諸師に従って俱舎、唯識そして大乗経典を学び、不眠不休の精進をした。関東の諸宗の学士に頼まれ、俱舎・唯識・華厳・法華などの講義もした。晩年、下野国黒羽(栃木県大田原市)に移り、多くの人々を教化した。臨終には念仏を称えながら寂した。
【資料】『鎮流祖伝』八(浄全一七)、『続日本高僧伝』三(仏全一〇四)
【執筆者:田中芳道】