ちおんいんきゅうきさいようろく／知恩院旧記採要録

一巻。内閣文庫蔵（近世前期写本）。具名は『総本山知恩院旧記採要録』、法然が三朝（後白河法皇・高倉院・後鳥羽院）の戒師であり、知恩院は法然が念仏を弘め、往生をとげた地に建立された一宗の霊場であること、源智が文暦元年（一二三四）廟堂を修復、四条天皇より勅額を賜り、法然を開山一世と仰いだこと、歴代住持の在住中の寺務の重要事項を抜粋、編年的に書き上げて浄土宗の総本山としての寺格を付与された事情などを説明する。また、徳川家先祖と知恩院との結びつき、歴代将軍や子女の位牌安置の経緯を記して、将軍家菩提所としての由緒を述べる。採録の史料には散逸したものもあり、知恩院史を研究する上での重要史料。『知恩院御取立趣意書覚書』を付す。

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【所収】仏全一一七

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【参考】『知恩院史料集』古記録篇一（総本山知恩院史料編纂所、一九九一）

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【執筆者：今堀太逸】