清浄な規則。「せいき」ともいう。僧侶修養の道場において、衆僧の日常の起居動作について作法等を定めた規則のこと。唐の懐海(七二〇—八一四)が定めた『百丈清規』が最初といわれ、後に主に禅家において用いられ、その後他宗に広まり、浄土宗でも用いるようになった。これら清規は単に各々道場において定められただけでなく、書物としてまとめられたものもあり、浄土宗においては必夢『諸回向宝鑑』、慈空『蓮門小清規』、音澂『浄業蓮社小清規』等が伝わる。
【執筆者:兼岩和広】