一〇巻。良栄理本述。良栄の著作を総称して「大沢見聞」「良栄見聞」ともいう。良忠『東宗要』の注釈書。先に著された良暁・性心等の『東宗要』の注釈を参照しつつ、良栄の私見を加えてまとめたもの。『東宗要』の注釈書の中ではもっとも詳細に解説されている。良栄は名越派の流れを汲んでいるため、その解説は白旗派の教義と異なる点もあるが、『東宗要』の研究には重要な参考書といえる。
【所収】浄全一一
【参照項目】➡浄土宗要集二
【執筆者:沼倉雄人】