仏法が伝わり広まること、もしくは伝え広めること。経典には通常、末尾にその経を後世に流布・伝持すべきことを仏が説いた部分があり、それを流通分という。法然は『選択集』一二章において『観経』の流通分を根拠に、釈尊が弟子に付属し後世に流通させようとしたのは、定散二善ではなく念仏であると『観経』の真意を受け止めている。また六章では『無量寿経』、一六章では『阿弥陀経』の流通分を取り上げている。
【参照項目】➡弘通
【執筆者:齋藤蒙光】