京都の地名。鴨川の東を南北に広がる山峰の総称。北は比叡山もしくは如意ヶ岳から、南は伏見区稲荷山までをいう。その山麓に沿って数多くの神社仏閣が造られ、鳥部山を中心に広範囲な葬墓地が形成されてきた。また花の名所として、多くの歌や文学作品に登場する。「東山」の名は平安期より用いられ始め、江戸中期以降「東山三十六峰」とも呼称されるようになった。近代に入って三六の峰が固定化され、知恩院背後の華頂山は第二一峰とされる。
【執筆者:齋藤蒙光】