教家必携文苑説林
提供: 新纂浄土宗大辞典
きょうけひっけいもんおんせつりん/教家必携文苑説林
吉岡呵成編。明治二二年(一八八九)六月二〇日、同盟書楼発刊。明治中後期を代表する布教家吉岡呵成による文例・話材集。山下現有が校閲し序文を添える。洋の東西を問わず、教訓となる宗教家・哲学家の言行を選び、初学者の作文の手本として、また、修身講話の材料となすことを念頭に置いて編集された。本編は上中下の三段に分かれ、上段に冠註、中段に尺牘として手紙の文例を、祝賀・贈受・延請・勧慰・邀約に分類して載せ、下段には釈尊からパスカルまでの四五種の記事、三八の論、五三の説、龍樹菩薩等一三の伝略を配し、「沛雨子曰く」として呵成自らの評を付す。
【執筆者:八木英哉】