僧侶の呼び名で、僧名に用いられることもある。房号は僧侶の住居にちなんでつけられることが多いが、必ずしも住居にちなむわけではない。前者の例には証真がいる。証真は比叡山の宝地房に住したので、宝地房証真あるいは、ただ宝地房とよぶ。後者の例は法然があげられる。法然は叡空が「真まことにこれ、法然道理の聖なり」(聖典六・二三)と随喜したことにちなむ房号であり、住居によったものではない。また法然のように、房号が僧名として知られていることも多い。
【参照項目】➡房
【執筆者:石田一裕】