三巻。正式には『浄土愚要鈔』。浄土宗西山派西谷流の光雲明秀の述作。寛正二年(一四六一)、五九歳の作。本書は、西谷義の教義を四七項目の問答形式で述べたもの。その内容は、教義の特色である「聖浄両実」「二尊一教」等を含む教学上の諸問題が四七項目にわたり述べられている。また、本書は仮名字を用いており、平易な文章体となっている。
【所収】正蔵八三、西全別巻二
【参考】小早川随康「愚要鈔解題」(西全別巻第二、一九七五)
【執筆者:三輪隆就】