尋常の念仏と別時の念仏とどちらが勝れているかとの論議。聖光『西宗要』四において論じられている。『西宗要』「第四十八、尋常念仏事」には、「善導の釈を見るに尋常の行儀を正とす。別時の行儀は傍行なり」(浄全一〇・二〇七下)といって、尋常の念仏を正とするという基本姿勢を示している。ただし、別時の念仏も優れる点があるとして、勝劣の結論は出していない。
【執筆者:郡嶋昭示】