寿号
提供: 新纂浄土宗大辞典
じゅごう/寿号
生前戒名のことで、逆修のときに授ける戒名をいう。没後戒名(順修)に対して、寿号(逆修)と称した。浄土宗では五重相伝・授戒会を受けて誉号と戒名を授かるものであって、生前に戒名を授与する式次第は制定されていない。ただし、五重相伝の受者が生前に院号・位号を受けるときと、五重相伝を受けることができない人の場合には、特別に生前に戒名を授与する式を行うことがある。寿号はこの式などによって院号・道号・戒名・位号のすべてを授ける。この寿号は戒名(位号の上の二文字)のみを朱文字にし、位牌(逆修牌)・石塔にも同様に朱書して没後戒名と区別している。
【参考】『図説 浄土宗の法式』三(斎々坊、一九九二)
【執筆者:西城宗隆】