一巻。貞極撰。円頓戒について問答形式で論じた書。享保一二年(一七二七)四月一四日に説いたものを、同月の二二、二三日に書写した書である。構成は、門弟と行ったとされる一二の問答と、一つの自問答からなる。本書は、天台の戒体論について論じ、『摩訶止観』や『梵網経』に言及して、戒体の義を明かそうと試みたものである。
【所収】『四休菴貞極全集』上
【執筆者:石田一裕】