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九品寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

くぼんじ/九品寺

京都市南区東九条上御霊町。来迎山。京都教区№一一三。法然面授の弟子諸行本願義を提唱した長西の遺跡で、生前この寺に住して活動したとされる。凝然の『源流章』には「郊北」(浄全一五・五九九下)、『維摩経疏蓭羅記』九には「北洛」(仏全五・二二六上)とあるように当時は洛北にあったとされている。文明二年(一四七〇)に移転したという伝承や、濫觴らんしょう後鳥羽上皇が勅願所として鳥羽殿に建立した阿弥陀堂(成菩提院)であるという説、移転後衰退したが、袋中によって再興されたという説もあるが詳細は不明。


【資料】凝然『源流章』


【参考】石橋誡道『九品寺流長西教義の研究』(国書刊行会、一九八四)


【執筆者:郡嶋昭示】