宗門改
提供: 新纂浄土宗大辞典
しゅうもんあらため/宗門改
近世初期に設けられたキリシタン宗徒の探索のための制度。徳川幕府はキリシタンの禁止を強化したが、寛永一四年(一六三七)から同一五年の島原の乱によって一層禁圧し、同一七年幕府直轄領に宗門改役を置いた。井上政重が大いに実績をあげ、在職二〇年間に全国にわたり取締りを行った。そしてすべての人々は檀那寺の証明を得て宗門人別帳に登録された。この役はそののち強化され、各大名も設けて明治に至った。その方法は訴人賞金制、五人組相互監視、寺請制度親族取調べ、踏絵・宗門改帳の作成などである。
【参考】豊田武『日本宗教制度史の研究』(厚生閣、一九三八)、長沼賢海『宗旨人別改めの発達』(『史学雑誌』四〇—二、山川出版社、一九二九)
【参照項目】➡宗門人別帳
【執筆者:宇高良哲】