十六羅漢に慶友と賓頭盧びんずるを加えた一八人の阿羅漢のこと。この二尊者の代わりに迦葉かしょうと軍徒鉢歎ぐんとはつたん(屠鉢歎)を加えて一八とする説もある。後者の説は『仏祖統紀』三三に説かれるもので、慶友は仏滅後に阿羅漢となった者であり、釈尊から無上法を付属された十六羅漢と同列に扱うことができず、また賓頭盧は、十六羅漢の第一・賓度羅跋囉惰闍びんどらばらだじゃと同一人物であることを批判して説かれたものである。
【資料】『弥勒下生経』、『紫栢尊者全集』一七(続蔵七三)
【参照項目】➡阿羅漢、十六羅漢
【執筆者:石田一裕】