じゅうじゅうしじゅうはっきょうかい/十重四十八軽戒
十重禁戒と四十八軽戒のこと。十重四十八軽戒は『梵網経』下に説かれる戒であって、大乗の菩薩が守るべき戒とされる。『梵網経』によれば、新学の菩薩は半月ごとの布薩において十重四十八軽戒を誦すべきであるとされる。また義寂は、この十重四十八軽戒についてただ菩薩のための戒であることを説く。十重禁戒は仏教徒であればいかなる者であっても厳守すべきものであり、四十八軽戒はたとえ犯したとしても許されるが、できうるかぎり守るべきものである。
【資料】『梵網経』下、『菩薩戒本疏』上
【参考】恵谷隆戒『円頓戒概説』(浄土宗、一九六五)
【参照項目】➡十重禁戒、四十八軽戒
【執筆者:石田一裕】