中国と日本における音楽用語で、宮きゅう・商しょう・角かく・徴ち・羽うの五音ごいんに二種類の派生音を加えた七つの音階をいう。派生音は旋法によって異なる。宮・商・角・変徴へんち・徴・羽・変宮の七声からなる。変徴は徴の短二度下、変宮は宮の短二度下で、一律(半音)下位の音である。日本では呂りょ旋法で、変徴・変宮は長二度下で、変徴は律角、変宮は嬰えい羽と変化している。律旋法は、宮・商・嬰商・角・徴・羽・嬰羽の七声である。
【参考】小泉文夫『合本 日本伝統音楽の研究』一七二(音楽之友社、二〇〇九)
【参照項目】➡五音
【執筆者:渡辺俊雄】