聖冏が善導の教義を表現した言葉。『釈浄土二蔵義』一五に「正雑二行の細釈すでにこれ大師の義立。十三の得失なんぞ必ずしも教証を尋ねん。ただこれ大師自解仏願の妙徳、二尊三経の宗趣を得、三仏同体の大悲を捜さがして、しかもこれを釈成す」(浄全一二・一八四上)とあり、浄土宗の教えは善導がみずから阿弥陀仏の本願を開顕し、『観経疏』の教説によって成り立っていることを明らかにしている。
【執筆者:服部淳一】