じょせつ/助説
住職が行うべき説法を他の僧侶を雇って代行させること。江戸時代中期頃から流行した。助説には本寺・触頭・門中などの許可が必要とされ、檀林の所化が行うことが多かった。その場合、金銭の授受が認められることから、所化以外にも専門の助説者の存在が考えられる。ただ、教義や経典を離れて興味本位に放談する者がいたことで、不真面目な説法とみなされ、また無許可で助説する者がいたため取り締まりの対象となった。
【資料】『増上寺文書』(『増上寺史料集』一、一九八三)
【参考】長谷川匡俊『近世浄土宗の信仰と教化』(渓水社、一九八八)
【執筆者:𠮷水成正】