石井教道著。昭和四年(一九二九)五月、宝文館刊。浄土宗学を理論的に整理し、またその教義の成立と教団制度の変遷を併せて明かしている。同六年には、同社より増補再版。同四七年九月、富山房書店他より複版が刊行。昭和六年の再版にあたっては、それまで宗義のうえでは論及されてこなかった浄土宗の伝戒について初めて言及し、第三編として「浄土伝戒論」の稿を増補した。よって増補版は四編から成る。内容は第一編大綱論、第二編浄土の教義、第三編浄土伝戒論、第四編浄土の教団制度となっている。
【執筆者:沼倉雄人】