一二世紀末の僧。天台浄土教者。東塔北谷竹林房に住した。竹林房は澄憲・聖覚が住した安居院あぐいの本坊であり、静厳は聖覚の最初の師。法然に出離の道を尋ねて念仏の信をとる。また文治二年(一一八六)、大原問答の参会者中にその名を見ることができる。
【資料】『翼賛』五(浄全一六)
【参考】三田全信『成立史的法然上人諸伝の研究』(平楽寺書店、一九七六)
【執筆者:南宏信】