一巻。祐海述。享保一九年(一七三四)刊。上堂しょうどう礼仏などの威儀に関し、自著『僧衆威儀司南』(祐天寺蔵)の内容を整えて書き改めたもの。灯火(蠟燭)を口で吹き消してはいけないことは、先師(祐天)の堅く制したことであり、仏祖に口気こうきを致すことになるなどの基本的なことを記している。また、本堂の正面は実際の向きに限らず、すべて「南面」とする説を取っている。刊本に、宝暦四年(一七五四)版(祐天寺蔵)がある。
【所収】巖谷勝正『祐天寺年表』二(祐天寺、二〇〇〇)、『祐天寺史資料集』四上(祐天寺、二〇〇七)
【執筆者:西城宗隆】