『勝鬘経義疏』一巻、『維摩経義疏』五巻、『法華義疏』四巻の総称。聖徳太子の撰述と伝えられる。聖徳太子自筆本とされる原本は『法華義疏』のみが残っており、明治初年に法隆寺から皇室に献上された。平安時代初期の『上宮聖徳太子伝補闕ほけつ記』には、推古天皇一七年(六〇九)から同二三年にかけて、聖徳太子が著述したと伝えている。しかし聖徳太子真撰説には、積極的な根拠がなく、一般的には認められていない。
【所収】正蔵五六
【執筆者:西村玲】