さんがいきょうのけんきゅう/三階教の研究
西本照真著。平成一〇年(一九九八)二月、春秋社刊。隋の信行(五四〇─五九四)が提唱した三階教に関する網羅的研究書。矢吹慶輝『三階教之研究』の現代的改訂を目的としたもの。第一部「研究篇」では著者が発見した新出資料をもとに三階教徒とその関連人物の同定・分類を行い、浄土教との論争、さらには普敬や認悪を中心とした三階教思想の基本構造を解明している。第二部「資料篇」では『対根起行法』をはじめとする九種類の三階教文献について、原文の写本対校とその翻刻等がなされている。
【参照項目】➡三階教、三階教之研究
【執筆者:杉山裕俊】