一巻。伝法然述。『金剛宝戒章』上にあたる。授戒の次第について述べたもので、智顗『菩薩戒義疏』を引いて一二門の規式をたてて授戒の相を説明し私釈を施している。また本書は『金剛宝戒章』中の『金剛宝戒釈義章』によって注解されている。
【所収】昭法全、続浄一三
【参考】大橋俊雄「『金剛宝戒章』の成立について—伝法然上人撰述書研究其二—」(印仏研究一〇—二、一九六二)、石田瑞麿「『金剛宝戒章』の成立とその思想」(『奥田慈応先生喜寿記念 仏教思想論集』平楽寺書店、一九七六)
【参照項目】➡金剛宝戒章、金剛宝戒釈義章
【執筆者:曽田俊弘】